目 次
企業広報（コーポレート広報）とは？
企業広報（コーポレート広報）とは、企業全体に関わる広報活動のことを指し、長期的なブランディングや採用、資金調達、取引先との関係構築などを目的とした社外広報です。
なお、企業広報（コーポレート広報）のことを「コーポレートコミュニケーション」と呼ぶ場合もあります。
そもそも「広報」とは？
「広報」とは、企業や組織がステークホルダー（メディアを含めた自分たち関わりのある外部の存在）に対して、自社の活動や理念をさまざまな方法で伝え、良好な関係を築くためのコミュニケーションを図っていく活動のことを指します。
広報全般について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
＞＞広報とは？コーポレート広報などの種類や広告・PRとの違いを解説 | 広報代理店
企業広報（コーポレート広報）とサービス広報の違い
企業広報（コーポレート広報）とサービス広報は、社外向けの広報という点では同じですが、発信する内容に以下のような違いがあります。
- コーポレート広報：「会社としてどう考えているか」や「経営者の想いや考え」を発信していきます。
- サービス広報：「企業の商品やサービスの特徴や魅力」を発信していきます。
企業広報（コーポレート広報）の役割
ここからは、企業広報（コーポレート広報）の役割について解説していきます。
信頼できる企業イメージの構築（ブランディング）
企業広報（コーポレート広報）の役割として、「信頼できる企業イメージの構築（ブランディング）」を真っ先に挙げるべきでしょう。
ブランディングは、自社が定めたブランドイメージを広めていく作業のことを指し、企業広報（コーポレート広報）はブランディング戦略の重要な部分を占めています。
具体的には、ホームページやオウンドメディアのブログ記事、プレスリリース、SNSによる情報発信などの対外的な情報発信により、着実にブランドイメージを構築していくことが求められます。
企業の「理念や想い」を社外に発信する
企業の「理念や想い」を社外に発信していくことも、企業広報（コーポレート広報）に求められる役割のひとつです。
企業はコーポレートサイトに自社の理念や想いを掲載する場合が多いですが、それだけのでは消費者や顧客、ユーザーにとって十分な情報を提供できているとは言えません。
そこで、企業広報（コーポレート広報）が自社コンテンツに載せて発信していくことで、多くのステークホルダーに経営者の想いや企業理念を届けることができます。
企業広報（コーポレート広報）が経営者の想いや企業理念を地道に届け続けることで、ブランディングや自社のファンの獲得にもつながっていきます。
ステークホルダーとのコミュニケーション
ステークホルダーと「良好な関係を築いていく」ためのコミュニケーションも、企業広報（コーポレート広報）の重要な役割のひとつです。
ここでいうコミュニケーションとは、一方的な情報発信だけでなく、その情報発信に対するステークホルダーからの反応をチェックして、適切な対応をしていくことを指します。
具体的には、X（旧Twitter）やFacebook、InstagramなどのSNSに挙がる反応をチェックすることで、一般的な生活者の方の声を知ることができます。また、その他にもメディア関係者や投資家など、さまざまなステークホルダーとコミュニケーションを図り、良好な関係を築いていくことが求められます。
企業広報（コーポレート広報）のメリット
ここからは、企業広報（コーポレート広報）のメリットについてご紹介していきます。
企業ブランディングを促進できる
企業広報（コーポレート広報）でしっかりと企業の「理念や想い」を社外に発信していくことで、企業のブランディングを促進することができます。
ブランディングというと、テレビCMや動画広告などの「広告」を思い浮かべるかもしれませんが、オウンドメディア運営やプレスリリースといった企業広報（コーポレート広報）でも、ブランディングの促進は可能です。
ただし、発信する内容に一貫性がないとブランディングになりませんので、広報担当者の方は、経営者などに対してしっかりとしたら取材を行なって、一貫性のあるコンテンツ発信が必要になります。
企業文化の醸成にも役立つ
企業広報（コーポレート広報）に力を入れることで、企業文化の醸成にも役立つメリットが期待できます。
企業文化とは、企業（経営者や経営陣）と従業員の間で、共有されている価値観や理念のことを指します。企業文化が醸成している企業は、迅速な意思決定や高い生産性、高度なチームワークなどの優位性が期待できます。
企業文化の醸成には長い時間が必要で、ただ漫然と経営をしているだけでは育まれないので、ハードルが高いという印象をお持ちの企業も多いかもしれません。
しかし、企業広報（コーポレート広報）で「理念や想い」をオウンドメディアなどで発信していくことで、記事を読んだ社員が企業と同じ理念や想いを徐々に抱くようになる可能性があるのです。
企業広報（コーポレート広報）の具体的な手段・業務一覧
ここからは、企業広報（コーポレート広報）の具体的な手段・業務の一覧を見ていきましょう。
オウンドメディアの運営・更新
企業広報（コーポレート広報）の具体的な手段・業務として、オウンドメディアの運営・更新がまず挙げられます。ここでいうオウンドメディアは、「自社メディア」や「自社ブログ」と同じ意味です。
オウンドメディアは、コーポレートサイト内に設置したブログ（WordPress等）で記事を作成・発信していくタイプと、専用のメディアサイトを作成し、そちらのブログに記事を作成・発信していくタイプの2種類があります。
オウンドメディアで良質な記事コンテンツを作成していくことで、企業広報（コーポレート広報）に求められるような、対外的な情報発信やステークホルダーとのコミュニケーション、ブランディングの促進といった幅広い効果が期待できます。
なお、オウンドメディアについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
＞＞オウンドメディアとは？ペイドメディアとの違いやメリット・注意点 | 広報代理店
プレスリリースの作成・配信
企業広報（コーポレート広報）の大切な手段・業務として、「プレスリリース」があります。
「プレスリリース」は、広報が昔から担当してきた業務のひとつで、メディアや消費者などのステークホルダーに向けて、自社のニュースを発信していくことを指します。
ステークホルダーとの良好な関係を築いたり、新商品や新サービスに込めた自社の想いを社外に発信したりするうえで、「プレスリリース」は非常に重要な広報手段のひとつとなります。
なお、プレスリリースについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
＞＞プレスリリースとは？企業が配信するメリット・効果や注意点 | 広報代理店
メディアなどからの問い合わせ対応
プレスリリースを出したあとなど、メディアからコーポレートサイトにお問い合わせが来ることがありますが、そういったお問い合わせの対応も企業広報（コーポレート広報）の仕事のひとつです。
また、実際にメディアが自社へきて取材をするケースもありますが、そういった取材対応も広報担当者の業務となります。
SNS運営
X（旧Twitter）やFacebook、InstagramなどのSNSへの投稿も、企業広報（コーポレート広報）の業務のひとつです。
特にSNSは生活者の方との距離が近いので、より身近に接してもらったり、オウンドメディアやプレスリリースでは取り上げないような、よりタイムリーな情報などを提供することに向いています。
また、消費者や自社のファンと直接コミュニケーションを取れる貴重な場所でもあるので、新商品のリアクションやフィードバックを収集する手段としてもSNSは重要です。
コーポレートサイトの運営
コーポレートサイトの運営も、企業広報（コーポレート広報）の業務のひとつです。
コーポレートサイトの運営は、オウンドメディア記事の作成や更新がメインとなりますが、他にも社内ニュースの更新など、コーポレートサイト上でステークホルダー向けの情報発信を行なう必要があります。
イベントの企画・運営
新商品や新サービスの「発表会イベント」などを目にしたことがある人も多いと思いますが、こちらも企業広報（コーポレート広報）の大切な業務になります。
イベントを開催する際は、イベントにメディアを招待したり、プレスリリースで広く告知をうつなど、さまざまな業務が発生します。
企業広報は長期的な企業の成長に欠かせない存在
この記事では、企業広報（コーポレート広報）の定義やサービス広報との違い、企業広報（コーポレート広報）の役割やメリット、具体的な手段・業務一覧についてお伝えしてきました。
社外に向けて企業の想いや理念を形にして伝えていく企業広報（コーポレート広報）は、企業のブランドを醸成するだけでなく、企業文化まで育む可能性を持っています。
企業広報（コーポレート広報）の頑張り具合で、3年後や5年後、10年後の自社の成長が決まってくるといっても過言ではないでしょう。
「企業広報の重要性は理解できるけど、人手が足りていない……」
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