目 次
ひとり広報とは?
ひとり広報とは、会社のなかで“ひとり”で広報業務を担っている広報担当者のことを指します。
広報担当者を雇う余裕がない会社で、他の業務と兼任する形で「ひとり広報」に抜擢されるケースや、スタートアップ企業では社長がひとり広報を兼任するケースなどが多いです。
ひとり広報が注目される背景
最近になり、ひとり広報が注目されるようになった背景として、「広報」そのものへの注目度がアップしたことが理由として考えられます。
広報は、これまでプレスリリースなどがメインでしたが、現在はインターネットの発達とともにオウンドメディア(企業ブログ)やSNS、YouTubeなど、多様な広報が登場しています。
こうした広報の多様化とともに、企業活動における広報の重要性が増しています。そして、これまで対外的な広報に注力してこなかった企業も広報へ力を入れるようになり、結果的に「ひとり広報」の方々が増えてきたのではないかと予想できます。
ひとり広報が最初にやるべきPR施策や戦略5選
「ひとり広報」に抜擢された方々から、「ひとり広報は業務が多くて大変」、「ひとり広報はなにをしたらいい?」などの声が多く上がってきています。
ここからは、突然「ひとり広報」に抜擢された広報初心者の方に向けて、ひとり広報になったら最初にやるべきPR施策や戦略5選をご紹介していきます。
①「広報」の意味・内容ついてしっかりと理解する
「ひとり広報」になったら、具体的なPR施策や戦略を考える前に、「広報」の意味・内容ついてしっかりと理解することが重要です。
「広報」の本来の意味は、企業や組織がステークホルダー(メディアを含めた自分たち関わりのある外部の存在)に対して、自社の活動や理念をさまざまな方法で伝え、良好な関係を築くためのコミュニケーションを図っていく活動のことを指します。
つまり、PR施策や戦略を立てることが広報の目的ではなく、目的はあくまでも「ステークホルダーとの良好な関係を築くためのコミュニケーションを図っていく」ことであり、PR施策や戦略はその目的を果たすための手段であると言えます。
「ひとり広報」になりたての方はまずここをしっかりと理解して、目的と手段が逆転しないように注意しましょう。
なお、広報についてさらに詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>広報とは?コーポレート広報などの種類や広告・PRとの違いを解説 | 広報代理店
②ひとり広報として行うべき範囲を経営陣と確認する
続いて、「ひとり広報」として行うべき方向性や範囲を、経営陣と話し合ってしっかりと確認することが大切です。
広報には、企業広報(コーポレート広報)、サービス広報、社内広報(インターナル広報)といった種類が存在します。
社外向けの広報(コーポレート広報、サービス広報)に注力してブランディングやサービス認知度を上げていきたいのか、それとも社内向けの広報(インターナル広報)に注力して従業員エンゲージメントや生産性をアップしていきたいのか等、広報を通じて実現したいことを経営陣としっかり話し合う必要があります。
企業広報(コーポレート広報)、サービス広報、社内広報(インターナル広報)について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>企業広報(コーポレート広報)とは?業務や役割の一覧やメリット | 広報代理店
>>売上に影響を与えやすいサービス広報とは?役割・メリットや事例 | 広報代理店
>>社内広報(インターナル広報)とは?企業が注力するメリットや成功事例 | 広報代理店
③広報(PR)を行なっていく手段(ツール)を検討する
続いて、広報(PR)を行なっていくための具体的な手段(ツール)を決めていきます。
広報を行う手段(ツール)として、主に以下が考えられます。
オウンドメディア(企業ブログ)の運用
オウンドメディアとは、広くは「自社発信のメディア全般」という意味になり、一般的には企業が運用する「自社ブログ」のことを指します。
オウンドメディアの運用を続けていくことで、経営者の理念や想いの資産化、自社製品・サービスのリード拡大、ブランディングの促進など、さまざまな良い効果が期待できます。
オウンドメディアは、社外向け広報・社内向け広報の両方で活用ができる万能ツールです。どういった方向性の広報活動を目指すにせよ、オウンドメディアの運用は視野に入れたほうが良いでしょう。
オウンドメディアのメリットなどについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>オウンドメディアとは?ペイドメディアとの違いやメリット・注意点 | 広報代理店
プレスリリースの配信
プレスリリース(Press Release)とは、企業・組織が対外的に新しいニュースを発表する文書のことを指します。
プレスリリースを配信することで、企業の情報をメディアを含んだステークホルダー(顧客・取引先・投資家など)に対し広く告知することができ、新商品・新サービスの認知度をアップさせたり、返ってきた反応をマーケティング活動に活かしたりする効果が期待できます。
プレスリリースは、主に社外向け広報で活用できるツールの代表的な存在と言えます。
プレスリリースについてさらに詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>プレスリリースとは?企業が配信するメリット・効果や注意点 | 広報代理店
お客様事例コンテンツ(インタビュー記事)の作成
オウンドメディアの延長的な位置づけとなる広報手段として、「お客様事例コンテンツ(インタビュー記事)」の作成があります。
「お客様事例コンテンツ」を作成することで、SEO記事などでアクセスしてくれたユーザーが、最終的なコンバージョン(成約)に至るための最後の背中を押すような存在になります。
また、自社の社員へのインタビュー記事を作成することで、採用面や人事面で有用な効果が期待できます。
お客様事例コンテンツ(インタビュー記事)も、オウンドメディアと同様に社外広報・社内広報の両方で活用したい広報ツールとなります。
お客様事例コンテンツ(インタビュー記事)のメリットや作り方について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>インタビュー記事の書き方とは?メリットや取材時のポイントも解説 | 広報代理店
企業SNSの運用
企業SNSは、X(旧Twitter)、Instagram(インスタ)、Facebook、TikTokなどのSNSを通てじて、生活者や消費者、自社のファンなどと、より近い距離でコミュニケーションを取れる広報手段となります。
最近では特に重要となっている企業のSNS運用ですが、SNSへの投稿はもちろん、リアクション(「いいね」やコメント)への対応、不適切コメントの監視と削除など業務が多岐に渡るため、「企業SNS運用代行」サービスへ業務委託する企業も多くなってきています。
企業SNS運用代行のメリットや費用について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>SNS運用代行とは?メリット・デメリットや費用相場、仕事内容 | 広報代理店
企業YouTubeチャンネルの運用
企業YouTubeチャンネルとは、企業がオンライン動画共有プラットフォーム「YouTube」にアカウントを作成し、開設・運営するYouTubeチャンネルのことを指します。
企業YouTubeチャンネルを運用することで、企業やサービス・商品の認知拡大や集客、ブランディング、採用活動などに役立てることができます。
社外向け広報で存在感を増してきている企業YouTubeチャンネルですが、運用には動画作成や企画の立案など、専門的な知識が必要で作業時間も多くかかります。
そのため、最近では企業YouTubeチャンネルの運用を代行してくれる会社に業務委託する企業が増えてきています。
企業YouTubeチャンネルの運用を代行してもらうメリットや費用について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>企業YouTubeチャンネルの運用を代行!広報代理店の「いっしょにYouTube運用」のサービス内容や費用・メリット | 広報代理店
④広報(PR)の年間スケジュールを計画する
ひとり広報として行うべき範囲や方向性、実施する広報手段(ツール)が決まったら、広報の年間スケジュールを計画していきましょう。
たとえば、社外広報・社内広報向けにオウンドメディアにブログ記事を毎月3本アップしていくことを広報施策として決めたとします。そのあとは、年間のブログ記事スケジュールを作成し、毎月のテーマ(ネタ)を考えて埋めていきます。スケジュールが決まったら、アップ日に沿って記事を作成しアップしていきます。
プレスリリースや企業SNS、企業YouTubeチャンネルなども全て同様で、行き当たりばったりでコンテンツを作成したとしてもクオリティは期待できませんし、いずれテーマが枯渇して更新がストップしてしまいます。
ひとり広報として最も大切なことは、「継続的にコンテンツの発信を続けていくこと」です。コンテンツの発信を継続した結果として、ステークホルダーとの円滑なコミュニケーションが実現するのです。
継続的にコンテンツ発信を続けていくためにも、常にアンテナを張り巡らせてコンテンツの元となるネタを社内や社外から探すことも、ひとり広報の大切な仕事と言えます。
⑤行なった広報(PR)施策の効果検証を行う
オウンドメディアやプレスリリースなど、実施した広報(PR)施策の効果検証は、必ず行うようにしましょう。
たとえば、オウンドメディアであればGoogle Analyticsによるアクセス状況の閲覧と改善、プレスリリースであれば「PR TIMES」などプレスリリース配信サービスの分析レポートの閲覧・分析をしていくことが非常に大切です。
また、広報施策の効果検証を行う前に、広報活動の評価方法・目標設定を行うことも大切です。広報活動の評価方法・目標設定としては、行動指標をもとに設定するKPIや、定量と定性目標を合わせて設定するOKRなどがあります。
ひとり広報で成果を出すためのポイント
ここからは、広報の経験があまりない「ひとり広報」の方が、これから成果を出すために必要なポイントを解説していきます。
勉強会やセミナーに参加して横の繋がりを強化する
広報の勉強会やセミナーに参加することで、広報に関する知見を得られるだけでなく、同じ広報担当者同士の横の繋がりを強化することができます。
特にひとり広報の方の場合は、社内にアドバイスを受けられる先輩なども居ない状態だと思うので、他社のベテラン広報担当者からアドバイスを貰える機会が訪れる可能性もあります。
国内で開催されている有名な勉強会では、プレスリリース配信サービスNo.1のPR TIMESが主催している「PR TIMESオンライン勉強会」や、広報PR初心者が基本的なノウハウを学ぶことができるセミナー「PRアカデミー」などがあります。
本やネットで広報について勉強する
勉強会やセミナーへ参加するのが億劫な方は、まずは本やインターネット上の記事などで、広報について勉強するのがオススメです。
「広報」は日本にも古くからありますが、最初の方でご紹介したように、ここ20年ほどで大きく形を変えてきています。ただし、どんなに新しいツールが登場したとしても、「ステークホルダーとの良好な関係を築くためのコミュニケーションを図っていく」という広報の本質は変わることはありません。
広報についての知識を深めていくことで、必ず広報の実務でも役立つはずです。そして、勉強した知識を元にあげた成果が、ひとり広報としての自信につながっていくと思います。
ひとり広報の方が広報について勉強する際にオススメの書籍としては、
北野由佳理著『ひとり広報』(同文舘出版/2022年)、井上千絵著『ひとり広報の教科書』(日本実業出版社/2022年)、小野茜著『ひとり広報の戦略書』(クロスメディア・パブリッシング/2022年)などがあります。
「やらないこと」をはっきりさせる
ひとり広報の方がよく抱えがちな悩みとして多いのが、「やることが多すぎてどこから手を付ければいいかわからない」というものです。
広報について詳しくなると、やりたいことや、やらなくてはいけないことが膨大になってくると思います。しかし、手を動かせるのは自分しかいない「ひとり広報」では、作業量に限界があります。
キャパオーバーで体を壊しては元も子もありませんので、まずは広報の年間スケジュールを立てましょう。そして、その年間スケジュールに沿って、コツコツと広報施策を実行していくようにしましょう。
必要に応じて外注業者を利用する
「ひとり広報」の場合、手を動かせるのは基本的に自分しか居ないと思います。しかし、実行したい広報施策の一部を、外部の会社に業務委託することはできます。
特に広報に特化した専門会社へ業務委託することで、広報全体の進め方や考え方、場合によってはアドバイスなどをもらえることもあるでしょう。
親身になってサポートしてくれる広報専門会社へ業務を依頼すると、経験の浅い「ひとり広報」の方にとっては、良い壁打ち相手としての役割も期待できます。
ひとり広報の業務は「広報代理店」がサポートできます!
ここからは、手が足りない「ひとり広報」の方に対して、我々「広報代理店」がお手伝いできることについてご紹介していきます。
ひとり広報の「壁打ち相手」になります!
広報代理店では、広報業務のサポートはもちろん、ひとり広報の方の「壁打ち相手」にもなることができます。
「壁打ち」とは、ひとり広報の方の漠然としたアイデアや課題を広報代理店が聞くことを指します。「壁打ち」を行うことで、頭のなかの考えを整理する効果が期待できます。
「社内に広報に関する相談をしたりアドバイスを貰える相手がいない……」
上記のようなお悩みを抱えた「ひとり広報」の方は、ぜひ広報代理店までお気軽にご相談ください。
スケジュール管理やテーマ出しも一緒に行います!
広報代理店では、忙しい「ひとり広報」の方と一緒に、スケジュール管理やテーマ出しも行わせていただきます。
たとえばオウンドメディアであれば、毎月作成する記事のテーマ出しやスケジュールを専用の管理表で作成し、クライアント様へお渡ししています。
「オウンドメディアのテーマが思いつかない……」
といったお悩みがある「ひとり広報」の方であっても、広報代理店が全力でバックアップしますのでご安心ください。
さまざまな広報の提案ができます!
広報代理店は、日本で初めてとなる広報を専門とした代理店です。そのため、「広報」に関してさまざまなご提案をすることができます。
広報代理店が特に自信をもってご提案できる広報手段は、以下の3つです。
①いっしょにオウンドメディア
広報代理店「いっしょにオウンドメディア」は、オウンドメディア(企業ブログ)のブログ記事を、企業様と“いっしょ”に作成させていただくサービスです。
「いっしょにオウンドメディア」の詳しいサービス内容は、以下のページをご覧ください。
②いっしょにプレスリリース
「いっしょにプレスリリース」は、自社で行うと手間のかかるプレスリリースの作成・配信を、広報代理店が代行する形で“いっしょ”に作成させていただくサービスです。
「いっしょにプレスリリース」の詳しいサービス内容は、以下のページをご覧ください。
③いっしょにインタビュー
「いっしょにインタビュー」は、企業のお客様(クライアント)に対して広報代理店がインタビュー(取材)を代行し、「お客様の声/事例」コンテンツを“いっしょ”に作成させていただくサービスです。
「いっしょにインタビュー」の詳しいサービス内容は、以下のページをご覧ください。
広報代理店がサポートした「ひとり広報」の事例
最後に、広報代理店が「ひとり広報」の方をサポートさせていただいた事例についてご紹介していきます。
広報代理店が年間スケジュールを立ててプレスリリース配信をサポート
今回のクライアントである大手食品メーカー様は、「対外広報活動」という新規プロジェクトでノウハウが無いなか、「ひとり広報」として頑張っておられました。また、ご担当者様の周りにも広報活動の経験者がいなかったため、相談相手や壁打ち相手すらも探すのが難しいような状況だったそうです。
そんななか、広報代理店の「いっしょにプレスリリース」を利用したことで、「広報代理店のサービスをきっかけに、広報に関するいろいろなアドバイスをいただけたことで、やりたいことの具体的な道筋を見つけることができました。また、広報代理店の皆さまが、とても有益な壁打ち相手になってくれているので大変助かります。“やりたいことを着実に前に進められる”ことが、このサービスの最大のベネフィットです。」という、非常に嬉しいお言葉を頂くことができました。
こちらの「ひとり広報」サポート事例について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>大手食品メーカー様(東証プライム上場)のプレスリリース作成をサポート!広報代理店「いっしょにプレスリリース」の事例紹介 | 広報代理店
「ひとり広報」のお手伝いなら広報代理店にお任せ!
この記事では、最近話題になっている「ひとり広報」について、ひとり広報が注目される背景や最初にやるべきPR施策・戦略5選、成果を出すためのポイントなどについてご紹介してきました。
業務が膨大で、何から手を付ければいいか分からなくなる「ひとり広報」ですが、この記事でご紹介したように広報の基礎から理解したり、経営陣と話して広報施策の年間スケジュールを立てたりすることで、自ずと次にやるべきことが見えてくるはずです。
「広報施策は考えついたけど、手が回らないので業務をサポートしてほしい……」
「広報全般について、壁打ちしながら前に進めていきたい……」
上記のような「ひとり広報」の方のサポート・お手伝いなら、広報代理店にお任せください。広報代理店では、オウンドメディアやプレスリリースなど限定的なサポートから、広報全体のサポートまで幅広く対応することができます。
広報のプロからのサポートが必要な「ひとり広報」の方は、広報代理店までお気軽にお問い合わせください。