ペイドメディア(広告)とは?オウンドメディアとの違いや種類・事例
ペイドメディアとは?
「ペイドメディア」についてご存じでしょうか。はじめにペイドメディアの意味や、オウンドメディア、アーンドメディアとの違いについて解説していきます。
ペイドメディア=広告
ペイドメディアとは、簡単に言ってしまうと「広告」のことを指します。テレビや新聞、ラジオ、雑誌、Webなど、ペイドメディア(広告)の出稿媒体は幅広く存在します。
なぜ広告ではなくペイドメディアという言葉が使われるのかというと、「トリプルメディア」の1つとしてペイドメディアが紹介されるケースが多いためです。トリプルメディアとは、このあとご紹介するオウンドメディアとアーンドメディア、そしてペイドメディアで構成されています。
ペイドメディア(広告)は、消費者に対し一方通行の情報発信になりがちです。そこで、トリプルメディアすべてを活用して、消費者とコミュニケーションを図っていくことが求められています。
オウンドメディアとの違い
オウンドメディアとは、コーポレートサイトなどにWordPressなどのCMSで開設された自社ブログや、自社が発行しているメールマガジンなどのことを指します。
オウンドメディアは、基本的に「広報」に分類されるもので、特定の媒体に対して費用を払って掲載するペイドメディア(広告)とは大きな違いがあります。
企業はオウンドメディアを通じて、自社サービスや製品の紹介だけでなく、自社の理念や経営者の考え方、社員の働きぶりなどを対外的に発信していくことができます。
オウンドメディアのメリットなどについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>オウンドメディアとは?ペイドメディアとの違いやメリット・注意点 | 広報代理店
アーンドメディアとの違い
アーンドメディアとは、いわゆるSNS全般のことを指します。アーンドメディアには、X(旧Twitter)やInstagram、Facebook、TikTokなどが含まれます。
アーンドメディアもトリプルメディアの1つとして分類されており、この記事でご紹介するペイドメディアやオウンドメディアと組み合わせることで、消費者に対して効果的なアプローチをすることができます。
ペイドメディアの主な種類一覧
ここからは、ペイドメディアの主な種類について見ていきましょう。
Web広告(ネット広告)
現在のペイドメディア(広告)で、代表的な存在といえるのが「Web広告(ネット広告)」です。日本におけるWeb広告費は、インターネットが普及をはじめてから徐々に増え始め、2023年にはテレビ広告費の2倍以上となる3兆3,330億円に達しています。
(出典:「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」 – News(ニュース) – 電通ウェブサイト)
Web広告は、後でご紹介する4マス広告に比べて少額から開始することができ、費用対効果もより細かく計測することが可能です。また、テレビやラジオ、新聞離れが進む中で、より広い消費者にアピールできる手段として、Web広告は注目を集めているのです。
Web広告で代表的なのが、以下の4種類です。
リスティング広告
リスティング広告とは、Googleなどの検索エンジンの検索結果に表示される広告のことを指します。「検索連動型広告」や「PPC広告(Pay Per Click)」と呼ばれる場合もあり、Web広告費全体の約40%程度を占めています。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、さまざまなWebサイトやアプリの広告枠に表示される広告のことを指します。具体例を挙げると、「Yahoo! JAPAN」のTOPページに掲載されているバナー広告などが、ディスプレイ広告に分類されます。
ディスプレイ広告は「コンテンツ連動型広告」や「バナー広告」と呼ばれることもあり、Web広告費全体の約30%程度を占めています。
ソーシャルメディア広告
ソーシャルメディア広告とは、SNS上に出稿する広告全般のことを指します。たとえば、X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、LINE、TikTokなどのSNS上に表示されるテキスト・バナー広告のことを、ソーシャルメディア広告と呼びます。
ビデオ(動画)広告
ビデオ(動画)広告とは、YouTubeなどの動画投稿サイトで流れる「インストリーム広告」や、Webサイト上の広告枠で表示される「アウトストリーム広告」のことを指します。ビデオ(動画)広告は、Web広告費全体の約20%程度を占めています。
4マス広告
4マス広告とは、従来からあるテレビ、新聞、ラジオ、雑誌の4マスに対して出稿する広告のことを指します。
かつては「4マス広告にだけ広告を出していれば問題ない」といった時代もありましたが、現在のテレビ広告費はWeb広告費の約半分程度しかありません(2023年時点)。それだけ、テレビをはじめとした4マスを見る人が減ってきており、消費者への影響力が低下していると言えます。
また、4マス広告の特徴としては、Web広告にくらべると広告費が高額になりがちなのにもかかわらず、効果の集計がしにくいたといった点が挙げられます。ただし、4マス広告もピンポイントで効果的に活用することで、ブランディングを促進できたり、優れたプロモーション効果を発揮できたりするメリットも存在します。
SP広告(セールスプロモーション広告)
SP広告(セールスプロモーション広告)とは、オフライン広告全般のことを指します。たとえば、看板やポスター、折込チラシ、店頭POP、電車やバスの中吊り広告などが、SP広告として挙げられます。
SP広告のメリットとしては、繰り返し目に入ることで興味を持ってもらいやすい「反復性」に優れていることや、比較的低コストで出稿できる点などが挙げられます。
ペイドメディアのメリット
ここからは、ペイドメディア(広告)のメリットについて見ていきましょう。
効果が出るまでが早い
ペイドメディア(広告)は、多くのPV(ページビュー)数があるWebサイトやアプリ、SNSに広告費を支払って掲載できるので、オウンドメディアやアーンドメディアに比べて集客の即効性が期待できます。
ただし、ペイドメディア(広告)や予算(広告費)によっても効果が出るまでのスピードや効果の大きさが異なりますので、どの種類のペイドメディア(広告)にどの程度の予算を使うのかは慎重に検討する必要があるでしょう。
ターゲットに対して幅広くリーチが可能
多くのPV(ページビュー)数があるWebサイトやアプリ、SNSに対して広告を出すペイドメディア(広告)は、既存顧客や見込み顧客だけでなく、商品やサービスのことを知らない潜在顧客に対しても幅広くリーチすることが可能です。
また、ターゲットをあらかじめ絞り込んでいる場合は、ターゲットがよく使用するメディアに限定してペイドメディア(広告)を出稿することで、より高い効果が期待できます。
予算にあわせて広告費を調整できる
ペイドメディアのなかでも、とくにWeb広告は1万円など少額の予算からでも広告を出すことができます。
そのため、広告費に割く予算が少ないからといって、ペイドメディア(広告)の出稿を諦める必要はなく、予算に応じて少しずつペイドメディアを活用していくことが可能です。
効果検証で継続的な改善が可能
ペイドメディアは出稿して終わりではなく、効果検証を重ねることで、継続的な改善が可能になります。
特に細かい効果検証ができるWeb広告では、配信対象の見直しや広告の中身を見直すことで、CPA(1コンバージョンあたりの広告費)を改善していくことも可能です。
ペイドメディアのデメリット
ここからは、ペイドメディアのデメリットや注意点についても確認していきましょう。
広告費が発生する
ペイドメディア(広告)は、当然ですが広告費(コスト)がかかります。
広告費は、ペイドメディアの種類によってもさまざまですが、共通しているのはどのターゲットに対してアプローチしたいかがしっかり定まっていることが重要であるという点です。
ターゲットが定まっていないと効果的なペイドメディア(広告)とはならず、広告費が無駄になってしまったり、コストが余計にかかってしまったりする可能性があります。
企業からユーザーへの一方通行なアプローチになりがち
ペイドメディア(広告)は、総じて企業からユーザー(消費者)への一方通行なアプローチになりがちという側面があります。
ペイドメディア(広告)のこうした側面により、「広告を見るのもイヤ」といった人が一定数いるのも事実です。
そのため、ペイドメディア単体でプロモーションを考えるのではなく、オウンドメディアやアーンドメディアなどユーザー(消費者)と双方向でコミュニケーションがとれるメディアと連携することで、より効果的なアプローチが可能になるでしょう。
競合他社との差別化が求められる
ペイドメディア(広告)は、さまざまな企業が膨大な数を出稿しています。そのため、自社でペイドメディア(広告)を出稿したとしても、競合他社の広告に埋もれてしまって消費者に響かない可能性があります。
ペイドメディア(広告)で効果を出すためには、競合他社の広告と差別化する工夫が求められています。
広告費を払っている間しか効果が出ない
広告費を支払うことで掲載できるペイドメディア(広告)は、当然ですが広告費を支払っている間しか集客やプロモーション効果はありません。
そのため、ペイドメディア(広告)は保険にたとえると「掛け捨て」に近いイメージで、一時的な効果しか期待できないのです。
対象的に、オウンドメディアはすぐに効果は出ないものの、ペイドメディア(広告)のように一時的な効果ではなく、企業にとって永続的な利益をもたらし続けます。
ペイドメディア×オウンドメディアで相乗効果も!
この記事では、ペイドメディア(広告)の意味や主な種類、ペイドメディアのメリット・デメリットなどについてお伝えしてきました。
ペイドメディアは簡単にいうと広告のことですが、オウンドメディア、アーンドメディアとあわせてトリプルメディアと呼ばれています。
企業からの一方的なアプローチになりやすいペイドメディアだけでなく、ユーザーと双方向で信頼関係を築いていくオウンドメディアやアーンドメディアと組み合わせたトリプルメディアを活用していくことで、より良い相乗効果が期待できます。
広報代理店では、オウンドメディアやアーンドメディアをはじめ、効果的なペイドメディアの活用方法もご提案が可能です。
トリプルメディア(オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディア)を活用したより効果的なPRをお考えの企業様は、広報代理店までお気軽にご相談ください。
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