オウンドメディアとは、企業が自ら運営し管理するメディアのことで、主に自社ブログやウェブサイト、SNSなどを指します。
BtoB企業の皆さまのなかには「うちのような業種で、わざわざ自社ブログを運営する必要があるのだろうか」と疑問をお持ちの経営者や広報担当者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、情報収集がオンラインで完結しやすくなった昨今、必要な情報を積極的に探す意思を持ったビジネスパーソンに対して、効果的に自社の魅力を伝えるにはオウンドメディアの活用が極めて有効です。
この記事では、BtoB企業がオウンドメディアに取り組むメリットやデメリット、成功事例、そして成果を得るためのポイントを詳しく解説していきます。BtoB企業のオウンドメディア運営でお悩みの広報担当者さまは、最後までお読みいただくことで、オウンドメディアの運営や改善に関するヒントが得られると思います。
目 次
- 1 そもそもオウンドメディアとは?
- 2 BtoB企業がオウンドメディア運営を行う目的
- 3 BtoB企業がオウンドメディア運営を行うメリット
- 4 BtoB企業がオウンドメディア運営を行うデメリット・注意点
- 5 BtoB企業のオウンドメディア成功事例10選
- 5.1 BtoB企業のオウンドメディア成功事例①「LIG(株式会社LIG)」
- 5.2 BtoB企業のオウンドメディア成功事例②「ferretメディア(株式会社ベーシック)」
- 5.3 BtoB企業のオウンドメディア成功事例③「SHIMADZU TODAY(島津製作所)」
- 5.4 BtoB企業のオウンドメディア成功事例④「経営ハッカー(freee株式会社)」
- 5.5 BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑤「ばね探訪(東海バネ工業株式会社)」
- 5.6 BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑥「サイボウズ式(サイボウズ株式会社)」
- 5.7 BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑦「キャリアハック(エン・ジャパン株式会社)」
- 5.8 BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑧「会議HACK!(アスノシステム株式会社)」
- 5.9 BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑨「カオナビ人事用語集(株式会社カオナビ)」
- 5.10 BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑩「株式会社キャップドゥー・ジャパン」
- 6 BtoB企業のオウンドメディアを成功させるには?
- 7 BtoB企業のオウンドメディア運用を委託するなら「広報代理店」へ
そもそもオウンドメディアとは?
オウンドメディアとは企業が自社で所有し、情報を自由に発信できるメディア全般のことを指します。具体的には、自社公式サイトに設置したブログや、ホワイトペーパー配布専用のコンテンツサイト、SNSやメールマガジンなど多岐にわたります。
オウンドメディアはテレビCMやラジオCMなどの「広告」ではなく、「広報」に該当します。そのため、掲載内容や発信タイミングを企業自身で自在にコントロールできるのも特徴のひとつです。
オウンドメディアについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>オウンドメディアとは?ペイドメディアとの違いやメリット・注意点 | 広報代理店
BtoB企業とオウンドメディアの相性は?
BtoB企業は、商材が専門的で分かりにくいものや、導入プロセスが複雑な場合が多く、営業担当者だけで十分に顧客へ情報を届けるのは難しい場面があります。オウンドメディアを活用することで、専門的なサービスを分かりやすく解説したブログ記事や実際のお客様がどのように活用・改善したのかを伝える事例紹介などを継続的に発信し、対象となる業界・業種のビジネスパーソンにじっくりと自社の強みをアピールできます。
またオウンドメディアは、一度公開した記事を中長期的に資産として活用できる点も魅力です。広告は出稿期間が終われば消えてしまいますが、オウンドメディアの記事は検索エンジン経由でいつでも読んでもらえます。長期的に蓄積したコンテンツが、やがてSEO(検索エンジン最適化)に強くなり、広告に頼らない集客基盤を築くことにもつながります。
ただし、BtoB企業がオウンドメディアを解説してもすぐに成果が出るわけではなく、計画的なコンテンツ制作や、専門知識を用いたSEOなど継続的な取り組みが求められます。
BtoB企業がオウンドメディア運営を行う目的
企業同士の取引を専門としているBtoB企業では、個人向けのBtoC企業と違い、単価や検討プロセス、導入までの期間などが大きく異なるのが特徴です。そんなBtoB企業がオウンドメディアを運営する主な目的には、以下のようなものがあります。
自社商品やサービスの認知獲得
BtoB商材は専門性が高く、市場にいる顧客候補が限られがちです。加えて、多くのビジネスパーソンは仕事上の課題を解決するためにオンラインで積極的に情報を探しています。そこで、自社商品やサービスの強みをオウンドメディアを通じて発信することで、見込み顧客との接点をつくり認知を高めることが可能になります。
また、テレビCMや新聞広告、展示会などのオフライン手段だけでは、どうしても予算がかさんだり、ターゲットを狙い撃ちしにくい課題があります。しかしオウンドメディアでは記事内容を自由に調整できるため、興味関心を持ちそうなキーワードで検索したユーザーに直接リーチし、サービスを知ってもらうきっかけを提供することができます。
ブランディングの促進
BtoB企業の場合、認知が高まっているだけではなく、「この分野なら●●社に任せたい」といったブランドポジションの確立が重要です。たとえばIT系のクラウドサービスを扱っているBtoB企業なら、「最先端テクノロジーと専門的サポートに強い企業」という印象を打ち出したい場合もあるでしょう。
その際、オウンドメディア上でのサービス紹介にとどまらず、サービス開発の背景、技術トレンドや導入事例などを深く掘り下げることで、競合他社と差別化されたブランディングを行うことができます。経営者の想いや理念、自社の歴史やミッション、社会的価値を語るスペースとしてもオウンドメディアは有効です。
売上アップへの貢献
多くのBtoB企業にとって最終的な目的は、売上アップや事業拡大です。オウンドメディアを運営することで、広告費をさほどかけずとも見込み顧客を獲得し、商談につなげることが可能です。
また、サービス導入事例の掲載や成功事例のインタビュー記事などは、見込み顧客に対して実際の導入効果をイメージしてもらいやすく、購買意欲の高い顧客の背中を押す力を持っています。
その他にも、メルマガや資料ダウンロードへ誘導し、そこからインサイドセールスへ連携するという仕組みを構築しておけば、オウンドメディアが営業活動を継続的に支援する役割を果たすこともできます。
BtoB企業がオウンドメディア運営を行うメリット
BtoB企業がオウンドメディアに取り組むことで、実際にどのようなメリットが得られるのでしょうか。以下では、BtoB企業がオウンドメディアに取り組む代表的なメリットを解説していきます。
企業の想いをブログなど形ある資産として残せる
オウンドメディア最大の特徴は、企業の想いや知識を「形あるコンテンツ」として残していけることです。オウンドメディアにアップした記事やコンテンツは、新聞広告やCMなどと異なり、出稿期間の終了とともに消えてしまう心配がありません。
たとえば自社の経営理念や創業ストーリーなどを記事化しておくと、顧客候補のみならず、社員やステークホルダーに対しても企業の価値観を共有できます。1回公開したブログ記事は、そのオウンドメディアが存続する限り半永久的に閲覧可能で、長期的に企業の資産として働き続けるのです。
オウンドメディアを運営しているBtoB企業が少ないので参入しやすい
BtoCと比べると、BtoB企業のなかでオウンドメディアを活発に運営している企業はまだまだ少数派です。とくに製造業など古くからの産業分野では、デジタルマーケティングへ投資を十分に行えていないケースも目立ちます。
つまり、早い段階でオウンドメディアを充実させていけば、特定の専門キーワードで検索上位を狙えたり、自社の発信する情報が業界のスタンダードとなったりしやすいのです。
BtoB企業のオウンドメディア戦略は、競合が少ないうちに取り組めば取り組むほど、大きな成果を得られる可能性が高いでしょう。
広告に頼らない集客が可能となる
広告は即効性があり、短期間で認知度を高めるのには向いています。しかし広告費をずっと払い続けなければならないため、長期運用するほどコストがかさんでいくのが難点です。
オウンドメディアを活用すれば、検索エンジンやSNSなどを通じて継続的にユーザーが流入してくる仕組みを作ることができます。もちろんコンテンツ制作の費用やSEO対策などのコストはかかりますが、長い目で見ると広告出稿をしなくても新規顧客との接点を増やせるため、費用対効果が高いと言えます。
なお、費用を抑えて会社のことを知ってもらう方法について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>費用を抑えて会社やお店を知ってもらう方法!低コストの宣伝手段6選 | 広報代理店
ブランディングの促進につながる
企業がオウンドメディアで独自性の高いコンテンツを発信し続けると、その分野の専門家として認知度が高まります。これは大企業に限らず、中小・ベンチャー企業でも十分可能です。むしろ専門領域に特化した企業の方が尖ったコンテンツを作りやすく、ブランディングでは有利といえます。
オウンドメディアを通じて、これまで培った専門的見解や実績をアピールすることで、読者に対し「このテーマなら●●社」というイメージを定着させやすくなります。さらにオウンドメディアが軌道に乗れば、他社から連携の打診やイベント登壇の依頼なども舞い込み、より広くブランディングしていく機会が増えるでしょう。
自社の「ファン」を増やすことができる
BtoBビジネスといえども、取引の裏にいるのは最終的には「人」です。良質なコンテンツを通じて経営理念や開発ストーリー、社員の人柄などを知ることで、自社の文化や価値観に共感してくれるファン層を増やすことができます。
ファンになった見込み客は、単なる取引先や消費者よりも顧客ロイヤルティが高まり、長期的なリピートや口コミによる紹介といった好循環を生んでくれやすくなります。BtoB商材が高額だったり導入期間が長期にわたる場合、ファンの存在が大きな後押しになることは言うまでもありません。
従業員エンゲージメントを高める効果も期待できる
オウンドメディアに記事を投稿する過程で、自社の事業内容や組織の強みを改めて言語化・整理する機会が増えます。また、外部に対して情報発信を行う際は、社員自身がインタビューに答えたり、専門コラムを書くこともあるでしょう。
こうした取り組みを続けていると、社員が自社の経営理念や価値を再認識し、組織への愛着や誇りが増していきます。また、社員がオウンドメディアの記事を通じて社内外から賞賛を受ければ、モチベーション向上にもつながります。つまり、オウンドメディアは社外向けの施策であると同時に、社内の従業員エンゲージメント強化にも好影響があることが多いのです。
従業員エンゲージメントについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>従業員エンゲージメントとは?高い企業のメリットや高めるための施策 | 広報代理店
オウンドメディアリクルーティングにも活用できる
最近では、オウンドメディアを活用した採用手法を「オウンドメディアリクルーティング」と呼ぶことも増えてきています。「オウンドメディアリクルーティング」とは、求人サイトや人材紹介に頼らず、ブログ記事やSNS発信を通じて自社の魅力を知ってもらい、マッチする人材を集める手法です。
「オウンドメディアリクルーティング」は自由度が高く、BtoB企業独自の世界観や理念、仕事へのこだわりを発信しやすいのが特徴です。オウンドメディアマーケティングを続けることで、「この会社の理念やビジョンに共感したから応募したい」と求職者に思ってもらえる機会も増えるでしょう。
企業ブログなどのオウンドメディアを活用した採用活動「オウンドメディアリクルーティング」について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>オウンドメディアリクルーティングとは?メリットや成功事例 | 広報代理店
BtoB企業がオウンドメディア運営を行うデメリット・注意点
オウンドメディアは魅力的ですが、いくつかのデメリットや注意点も存在します。ここでは、BtoB企業が知っておきたいオウンドメディア運用に関する代表的なリスクや取り組み上のハードルについて解説します。
効果を実感できるまでに半年~1年程度は必要
オウンドメディア運用は、短期的に爆発的な成果が出るものではありません。記事数が少ない立ち上げ期は、検索エンジンで上位表示されにくいですし、認知もまだ広まっていないため、期待通りのPVや問い合わせ数にはつながりにくいでしょう。
通常、継続的に記事を更新し、SEO評価が高まるまでに半年~1年ほどかかることも珍しくありません。この間は「なかなか結果が出ない」と感じやすいですが、効果がないと感じて途中で記事作成をやめてしまったり、焦って本来は不要な対策にコストをかけたりせずに、質の高い記事コンテンツを増やし続ける努力が必要となります。
コンテンツ作成にSEOなどの専門知識が必要
BtoB商材の専門的な話題を扱うには、業界知識やテクニカルな内容が欠かせません。それだけでなく、オウンドメディアで検索流入を狙うなら、SEOの知識やライティングスキルも必要になります。
もし社内にSEOライティングの経験者がいない場合、記事品質が安定せず、オウンドメディアの成果も期待通り得られない恐れがあります。場合によっては外部のSEOライティングの専門家や制作会社と協力し、戦略的にコンテンツを制作する仕組みづくりが必要です。
継続的に更新を続ける体制づくりが重要
オウンドメディアの成功は、継続的な運営と更新がカギになります。1度だけ大量の記事を作って放置するのでは、最新情報にアップデートされず、検索エンジンからの評価も下がってしまいます。
そのため、担当チームや予算を確保し、月に何本の記事をアップするのかや、誰がネタ(テーマ)を考えるかなどを明確に決める体制づくりが欠かせません。BtoB企業の場合、日々の業務が忙しくなると更新が滞るケースが多いので、SEOライティングに強い専門業者やオウンドメディアの運営実績が豊富な代理店に、外注や業務委託を検討してみるのも良いでしょう。
オウンドメディアをはじめとした広報業務の業務委託について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>広報活動は業務委託が可能!広報をアウトソーシングするメリットや委託費用 | 広報代理店
BtoB企業のオウンドメディア成功事例10選
ここでは、実際にオウンドメディアを活用して成果をあげているBtoB企業の事例を厳選して10社紹介します。それぞれの事例を通じて、オウンドメディア運営のヒントを得られると思います。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例①「LIG(株式会社LIG)」
Web制作やマーケティング支援、コンテンツ事業を手がける株式会社LIGが運営する「LIGブログ」は、IT・クリエイティブ系メディアとして高い知名度を誇ります。特に社員が自社での出来事やスキルに関する記事を執筆しており、人材採用やファン獲得にも成功しています。
LIGブログは技術的な内容からエンタメ的な記事まで幅広いため、多様な層の興味を引きつけながらも「Web制作・デザインのLIG」というブランドイメージを強く発信できているため、代表的なBtoB企業のオウンドメディア成功事例と言えるでしょう。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例②「ferretメディア(株式会社ベーシック)」
株式会社ベーシックが運営する「ferret」は、Webマーケティング情報ポータルサイトとして有名です。SEOに関するノウハウやSNS運用の事例紹介など、マーケ担当者が知りたい情報をほぼ網羅。すでに数千本以上もの記事を蓄積し、業界で圧倒的な存在感を得ています。
BtoB領域でマーケに課題を持つ企業に対し、関連ツールやセミナーの案内を行うことでリード獲得に成功しており、オウンドメディアマーケティングを体現する成功事例と言えるでしょう。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例③「SHIMADZU TODAY(島津製作所)」
「SHIMADZU TODAY」は、分析計測機器や医療機器で世界的にも知られる島津製作所が運営するオウンドメディアです。企業の取り組みや社員の声、社会貢献活動など、理系や技術職に興味がある人だけでなく幅広い層が興味を持つようなトピックが取り上げられています。
「SHIMADZU TODAY」は長い歴史を持つ老舗メーカーらしさを活かしつつ、先進的な技術研究の現場を紹介する記事などを配信することで、企業の知名度と好感度を高めています。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例④「経営ハッカー(freee株式会社)」
クラウド会計ソフト「freee」などを提供するfreee株式会社が運営するオウンドメディア「経営ハッカー」は、中小企業の経理担当者や経営者向けに役立つ情報を提供しています。税制改正の解説や確定申告、会社設立など実務で困るポイントを丁寧に記事化しており、多くのユーザーから支持を集めています。
さらに記事内でクラウド会計ソフトfreeeの活用を自然に提案することで、自社製品の利用者拡大にも貢献。潜在顧客を獲得しながらブランディングにも成功しています。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑤「ばね探訪(東海バネ工業株式会社)」
東海バネ工業株式会社は、金属ばねの製造・販売を手掛ける老舗メーカー。「ばね探訪」では製造業やモノづくりにフォーカスしたコンテンツを豊富に発信し、一般には馴染みの薄い「ばね」の世界を深く知ってもらう役割を果たしています。
職人の技術や活躍などを紹介する記事は読み物として面白く、かつエンジニアや購買担当者にとって有益な情報が揃っているので、興味を持った企業の問い合わせにつながります。こちらもBtoBオウンドメディアの成功事例と言えるでしょう。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑥「サイボウズ式(サイボウズ株式会社)」
グループウェア「kintone(キントーン)」などを提供するサイボウズ株式会社が運営する「サイボウズ式」は、「チームで働く、働き方を考える」ことをテーマに、組織・働き方改革にまつわる記事を発信しています。
自社プロダクトの宣伝にとどまらず、多様な切り口でチームワークや企業文化を語る内容が多くの共感を得ています。サイボウズ式を通じてサイボウズがどんな理念を掲げ、どんな価値を作っているかが伝わる仕組みをオウンドメディアで構築することに成功した事例です。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑦「キャリアハック(エン・ジャパン株式会社)」
転職支援サービスなどを提供するエン・ジャパン株式会社の運営する「キャリアハック」は、若手クリエイターやビジネスパーソン向けのインタビューを中心に展開するオウンドメディアです。実際に活躍する人材の声を取り上げることで、仕事へのやりがいや成長機会にフォーカスし、エン・ジャパンのサービス導線へも自然に誘導しています。
またコンテンツの質が高く、SNSシェアされやすい点も人気の要因。求人広告だけでなく、企業カルチャーやキャリア支援の観点から記事を作っているのが特徴です。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑧「会議HACK!(アスノシステム株式会社)」
貸会議室検索サービス「会議室.com」を運営する、アスノシステム株式会社のオウンドメディアが「会議HACK!」です。会議を効率化するためのノウハウや事例、セミナー運営アイデアなど多岐にわたり発信しており、会議室利用者やイベントプランナーにとって役立つコンテンツを提供しています。
会議やイベント関連の専門的な情報を充実させることで、検索エンジン経由の集客力を高め、自社サービス「会議室.com」への問い合わせを増やす効果を発揮しています。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑨「カオナビ人事用語集(株式会社カオナビ)」
人事管理システムを手がける株式会社カオナビが運営するオウンドメディアが、「カオナビ人事用語集」です。その名の通り、人事・労務に関する専門用語や制度について詳しく解説した記事が並んでいます。
また、無料のテンプレート配布なども行っており、実務担当者が「困ったらここを見る」という信頼できるオウンドメディアに成長しました。結果的に人事労務担当者への認知が高まり、自社の人事管理システム導入検討につながっている成功事例です。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例⑩「株式会社キャップドゥー・ジャパン」
最後にご紹介するBtoB企業のオウンドメディア成功事例は、日本全国や海外で業務改善コンサル事業を展開されている「株式会社キャップドゥー・ジャパン」様のオウンドメディアです。
キャップドゥー・ジャパン様では、オウンドメディアのブログ記事を増やしたことで、オウンドメディア開設前に比べて平均アクセス数が10倍以上アップし、お問い合わせ件数は30倍以上、売上は6倍以上に急伸しました。
アクセスやお問い合わせ件数の増加以外にも、社長である森田様の想いや行動を記事コンテンツで配信することで、想いや理念に共感してお問い合わせをくれる企業などが増え、企業のファンをさらに増やすことにも繋がりました。
なお、キャップドゥー・ジャパン様のオウンドメディア運用は、弊社「広報代理店」にてサポートさせていただきました。株式会社キャップドゥー・ジャパン様のオウンドメディア成功事例について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>アクセス10倍!売上6倍!広報代理店「いっしょにオウンドメディア」事例“キャップドゥー・ジャパン様”編 | 広報代理店
BtoB企業のオウンドメディアを成功させるには?
ここまではメリットや事例を中心に解説しましたが、実際にBtoB企業がオウンドメディアを成功させるには、以下のようなポイントをおさえることが重要です。
①BtoB企業のオウンドメディア成功事例からイメージを掴む
BtoB企業のオウンドメディアに限ったことではありませんが、成功するためには先行事例を研究するのが近道です。
この記事で紹介したように、業種によってコンテンツの作り方はさまざまですが、自社との共通点を探しながら「どのように専門知識をわかりやすく記事化しているのか」「どんなコンテンツが反響を集めているのか」を調べましょう。
さまざまな成功事例を見ることで、自社が運営しようとしているオウンドメディアの方向性がクリアになり、よりよいオウンドメディアの形が見えてくるはずです。
②継続的にコンテンツを作成できる社内体制を確保する
オウンドメディアは定期的な更新が欠かせません。BtoB領域では製品やサービスのアップデートが頻繁に行われるケースもあるため、常に最新情報を発信できる体制が重要です。
しかし多くのBtoB企業では、専門知識を持った社員ほど業務が忙しく、コンテンツ作成に割く時間がなかなかありません。そこで専任のオウンドメディア担当者を置いたり、外部ライターに依頼したりと、なんらかの仕組みを取り入れることで継続的なオウンドメディア運用を実現可能です。
③SEOをしっかり考えたコンテンツを作る
BtoB企業のオウンドメディアで成果を出すには、検索エンジンからの流入を狙うSEO対策が極めて大切です。特に自社の製品やサービスに関連するキーワードを選定し、そのキーワードに合わせてユーザーが求める情報を網羅する記事が効果的といえます。
単に専門的な記事を載せればいいというものではなく、タイトルや見出し、構成を検索意図に合わせて設計し、読みやすさにも配慮したライティングを行うのがポイントです。
オウンドメディアのSEO対策について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>2025年最新|コンテンツ?テクニカル?オウンドメディアのSEO対策35選 | 広報代理店
④自社ならではのオリジナル要素を記事に入れる
BtoB商材は類似製品や競合が多いと、内容が似たり寄ったりになりがちです。そこでユーザーが知りたい情報をしっかりと抑えつつ、自社オリジナルの視点や経験談、実験データやインタビューなどを加えて差別化を図りましょう。
自社の実際のプロジェクト事例や製造現場の秘話や想いなどを交えて記事を作成すると、読者にとって新鮮な体験になるだけでなく、検索エンジンからも「価値の高い情報」と評価されやすくなります。
⑤公開後はアクセス解析で記事を分析し必要があれば改善する
オウンドメディアの運営では、記事を公開して終わりではなく、その後の分析と改善がとても重要です。Googleアナリティクスやサーチコンソールなどで各記事のPV、流入キーワード、直帰率、滞在時間などを定期的にチェックしましょう。
分析をして思ったより検索順位が上がらない場合は見出しやタイトルを修正したり、内容不足の部分を追記するなどリライトを行います。こうした改善を繰り返すことで、少しずつ検索順位を上げ、BtoBオウンドメディアの成功に近づくことができるでしょう。
⑥「読者のための有益な情報」を第一に考えて記事を発信する
BtoBオウンドメディアであっても閲覧しているのは同じ人間ですので、営業色を強く出しすぎると嫌悪感を持たれて離脱されてしまうこともあります。常に「読者が何を知りたいか」「どんな情報に価値を感じるか」を軸にコンテンツを設計しましょう。
結果的に読者の満足度が高まれば、SNSでのシェアやブックマーク、口コミで広がる可能性が高まり、SEO的にもプラスに働きます。価値ある情報提供の積み重ねが、BtoB企業のオウンドメディア成功の近道です。
⑦オウンドメディアの社内運用が難しい場合は業務委託も検討する
社内に専門人材を揃え、計画的にオウンドメディアを運営するのが理想的ですが、リソースに限りがある企業も多いのが現実だと思います。社内リソースが足りない場合、オウンドメディアの記事制作の一部または全部を外部企業に委託するのも有力な選択肢です。
たとえばコンテンツマーケティング支援企業や広報支援企業、ライティングのプロなどへ業務委託することで、高品質の記事を定期的にアップすることが可能です。大事なのは「どこまで社内でやり、どの部分を外注するのか」を明確にして、オウンドメディアの運用を継続させることです。
オウンドメディアをはじめとした広報業務の業務委託について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>広報活動は業務委託が可能!広報をアウトソーシングするメリットや委託費用 | 広報代理店
BtoB企業のオウンドメディア運用を委託するなら「広報代理店」へ
この記事でご紹介してきたように、BtoB企業がオウンドメディア運用をすることで、数多くのメリットが期待できます。一方で、成功するためにはSEOなどコンテンツ作成に関する専門知識や労力が求められるため、社内に十分なリソースがない場合はオウンドメディアを安定的に運用し続けるのが難しいのも事実です。
そこでおすすめしたいのが、弊社「広報代理店」への委託という選択肢です。「広報代理店」では、ご依頼いただいた企業の担当者様と二人三脚でコンテンツ戦略を練り、高い品質を担保しながら定期更新を進めることで、BtoB企業のオウンドメディアを成功に導くことができます。
広報代理店には、執筆経験豊富なライターやマーケティングのプロが多数在籍しており、経営者や社員の“想い”を言語化して深く掘り下げる取材力・コンテンツ制作力にも定評があります。さらに、プレスリリースや取材記事づくりを含めた広報全般の支援が受けられるため、オウンドメディアの枠を超えた包括的な広報アプローチもサポート可能です。
広報代理店のサービス一覧
>>企業のSNS運用を代行!広報代理店「いっしょにSNS運用」のサービス内容を解説 | 広報代理店
>>企業YouTubeチャンネルの運用を代行!広報代理店の「いっしょにYouTube運用」のサービス内容や費用・メリット | 広報代理店
何よりも「その企業が大切にしている価値観を正しく表現し、届けたい人へコンテンツがきちんと届くこと」を、広報代理店では大切にしています。
「文章を通じて自社のストーリーを描きたい」
「顧客や社会に向けて価値ある情報を届けたい」
「自社の想いや社員の想いを形ある“資産”としてずっと残したい」
上記のような想いをお持ちのBtoB企業の経営者様や広報担当者様は、ぜひ私たち「広報代理店」にご相談ください。オウンドメディアがしっかりと“資産”へと育ち、御社の魅力と信頼が未来へと紡がれていくよう、ともに歩んでまいります。